二軒目は、意図して買いに行った——松戸・築古戸建、オーナーチェンジ購入記
お金と僕の12年戦争・第14話 前回は、一軒目・高砂のペンシルハウスの運営のリアルをお話ししました。今回は二軒目、松戸の築古戸建です。こちらは高砂とはまったく事情が異なります。入居者様がいる状態の物件を「オーナーチェンジ」というかたちで購入した——つまり、初めて自分の意思で「買いに行った」投資物件。その購入までの1年間のストーリーを、たっぷりとお話しします。 「もう1軒持ちたい」が、抑えられなくなった 建て替えた自宅を、住み替えを機に賃貸に出し、いつの間にか大家になっていた——というのが1軒目でした。給料とは別に収入が入ってくる精神的な安心感と、現実のキャッシュフローの増加は、わが家の家計にとても貢献してくれることとなりました。 その成功体験もあり、またリベ大YouTubeの「不動産投資」に関する動画を何回も繰り返し視聴するうちに、どうしてももう1軒、投資物件を持ちたいという思いが、抑えられないくらい膨らんでしまいました。 そうなると、動き出さずにはいられない私です。リベ大以外の「築古戸建投資」を扱ったYouTubeを、かたっぱしから探し出しては視聴しまくりました。同時に不動産投資関連の書籍も数冊購入して、知識を蓄えていきました。そのころ頭の中は「どうしたらよい物件を見つけ出せるのだろうか」で、ほとんどを占めていましたね(笑)。 私が決めた、購入物件5つの条件 知識を蓄えながら、ネットの不動産サイト——at home、SUUMO、楽待——を、毎日時間の許す限り見まくっていました。そして、購入物件の条件として私が決めたのが、次の5つです。 自宅から私が走って行ける距離(笑)。何かあればすぐ駆けつけられること。 土地所有権の築古戸建。建物価値はほぼ0になっているだろうから、できるだけ土地値と購入価格の差が小さい物件。 現金一括購入するため、予算は800万円。 最寄り駅からは、できれば徒歩20分以内。 物件所在地周辺の環境として、学校やスーパー、クリニックなど子育てしやすそうなエリア。 条件②の考え方:土地値に近い価格で買えれば、建物の価値がゼロでも、最悪土地として売却すれば大きく損をしない——という「守り」の発想です。この「土地値に近い価格で買う」という判断が本当に正しかったのか。それは後の回で、ある形で答え合わせをすることになります。 「あぁ~また売れちゃった」を、4、5ヶ月 こうして絞り込んでいったのですが、なかなか最初の頃は、「いいな」と思っても業者へ連絡を入れて内覧の希望を伝えることができませんでした。そうこうしている間に、そういった物件は消えていっちゃうんです。「あぁ~また売れちゃった」なんてことを、4、5ヶ月くらいやってましたね。 それでも、私が「いいな」と思った物件が売れていくということは、物件選びでそれほどトンチンカンではなさそうだ——と妙な自信が付き、そこからは気になった物件を見つけるとどんどんメールや電話で連絡を入れ、内覧の申し込みをしていきました。 最初は内覧しても、何を聞いたらいいのか、どこを観たらいいのか、ちんぷんかんぷんでした。でもそれも、数をこなしていくうちに業者とのやり取りに慣れてきましたね。 そして出会った、松戸の築古戸建 この物件は『楽待』で見つけました。780万円で掲載されていて、土地値を路線価図から求めてみたのですが……正直、その計算が妥当だったかは怪しいです(笑)。それでも、条件と価格を見て「これだ」と思いました。 入居者の状況は、業者から資料を見せてもらいました。子ども4人の6人家族とのこと。利回りは表面利回り10%です。 項目 内容 所在 千葉県松戸市 築年月 昭和52年(1977年)11月/築約48年 構造・屋根 木造瓦葺2階建て 延床面積 60.14㎡(1階34.22㎡+2階25.92㎡)/約18〜19坪 間取り 3DK 最寄り駅 JR常磐線・松戸駅 徒歩約21分(約1.5km) 購入価格 7,800,000円(現金一括) 引き継いだ賃料 65,000円/月 表面利回り 10% この物件はオーナーチェンジ物件だったため、内覧はできませんでした。ふつうなら、中を見られないのは大きな不安材料です。ところが今回は、売主が今回の仲介業者そのもので、入居前に行ったリフォーム工事もこの業者が発注していたため、行われた工事の様子を写真付きで詳しく残してくれていました。納得のいく説明をいただけたことで、購入に前向きになれたのです。 そうなると、むしろすでに入居者がついているオーナーチェンジ物件は、安心感があったとすら言えます。買った瞬間から家賃が入ってくるわけですから。 買い付けから決済まで——初めてづくしの契約手続き まずは買付証明書を提出しました。競合はおらず、指値(値引き交渉)は入れず、満額の780万円で申し込みました。この買付証明書を出すときは、かなりドキドキしましたね。なにしろ、これまでの生涯で現金で買い物をする、最高金額の買い物ですから。 契約日当日は、雨が降っていました。売主である不動産業者の店舗で契約を行うことになっていたので、店舗の扉を開けるときには心臓がバクバクしていました。手付金は70万円を現金で用意しました。 契約ではさまざまな説明を受けましたが、事前に書籍などで知識を蓄えておいたおかげで、契約そのものは落ち着いて臨むことができました。ここでも、前回の高砂での教訓——「理解していない契約は結ばない」——が生きていたのだと思います。 契約後は、決済日(引き渡し日)に合わせた火災保険の契約が必要と考え、数社から見積もりを取って決めました。考え方は**「シンプルで必要最小限」**。過剰な補償はつけず、守るべきところを守る内容にしました。 火災保険の内容 設定 契約期間 5年間 保険料 13,550円/年 保険金額 1,100万円 火災・落雷・破裂・爆発 1,100万円(庭木・屋外設備は1事故100万円まで) 風災・雹災・雪災 1,100万円(庭木・屋外設備は1事故100万円まで) 地震保険 加入せず そして決済です。登記代行手数料として、現金で168,190円を司法書士へお支払いしました。また、営業費として106,032円を、売主でもある不動産業者へお支払いしています(この費目の詳しい説明は必ず受けたと思うのですが、正直、内容を忘れてしまいました……)。なお、仲介手数料は発生しませんでした。売主である不動産業者からの直接購入だったためです。 ...